ストレスと「慢性的な痛み」の関係

非特異的腰痛に関しては、近年脳との関係がことに注目されるようになっています。

福島県立医科大学が、原因不明の腰痛患者の脳の血流量を調べたところ、なんと7割で脳の血流量が低下していました。脳が健全に働くには十分な血流が不可欠ですから、血流が低下すると脳の機能が落ちる懸念があります。

アメリカ・ノースウエスタン大学が、さらに詳しく脳と腰痛の関わりを調べたところ、脳内で活動がとくに低下していたのは「側坐核」という部分でした。

中野ジェームズ修一『大人気フィジカルトレーナーが本気で考えた 疲労回復の習慣』(日経ビジネス人文庫)
中野ジェームズ修一『大人気フィジカルトレーナーが本気で考えた 疲労回復の習慣』(日経ビジネス人文庫)

痛みが起こると、神経を介して脳の「腹側被蓋野」という部分に情報が伝わります。腹側被蓋野ではドーパミンがつくられて、側坐核で痛みを抑える鎮痛物質オピオイドが合成されます。このオピオイドが出ると、痛みを抑える「下行性疼痛抑制系」というシステムが活性化し、脳が痛みを自動的に抑えてくれます。

慢性的なストレスを受けると、脳の血流量が低下して側坐核の働きがダウンします。するとオピオイドの合成が満足に行われなくなり、下行性疼痛抑制系が機能しなくなって、慢性的な痛みを感じやすくなってしまうのです。

つまり、ストレスは痛みの原因をつくるのではなく、小さな痛みを抑える脳の働きに悪影響を及ぼして、慢性的な痛みを生み出しているようなのです。

TODO
腰痛も、椎間板ヘルニアも、メンタルにアプローチしてみる

【関連記事】
「家の近所を歩く」よりずっと効果的…精神科医「ウォーキング効果を最大限に引き出す」とっておきの場所【2026年4月BEST】
食前に「たった一杯」飲むだけで肝臓の脂肪を落とせる…専門医の中では常識「食物繊維、発酵食品」あと一つは?
腸の壁に穴が空き、全身がボロボロに…内科医が「毎日食べてはダメ」と警告する"みんな大好きな朝食の定番"【2026年4月BEST】
パカッと開けて週に1、2個食べるだけ…がん専門医が勧める「大腸がんを予防するオメガ脂肪酸たっぷり食品」
"ヨボヨボ化"を進めるのはラーメンでもパスタでもない…血管・歯・腎臓を同時に壊す「最悪の麺」の正体