選手が果たす「機能」に注目する

例えば、「出口」という機能です。

チームが相手の激しいプレスに晒されたとき、とりあえずそこに預ければボールを失わず、攻撃をリセットできるという選手。これはアンカーの選手が担うこともあれば、足元の技術が高いセンターバック、あるいは一列下りてくる「偽9番(フォワード)」が担うこともあります。

彼らが「どこに立っているか」ではなく、「チームの脱出口として機能しているか」に注目するのです。あるいは、「ピン留め(ピンニング)」という機能です。相手のディフェンスラインを後ろに釘付けにし、自由に動けなくさせる役割です。

大外に張るウイングや、背後のスペースを常に狙い続けるストライカーがこの役割に該当します。

彼らがボールに触れていなくても、相手をそこに留まらせているだけで、中盤にスペースを作るという巨大な「機能」を果たしていることになります。

現代サッカーを読み解く最大の醍醐味

他にも、相手のブロックを破壊する「デコイ(囮)」」、守備の網をすり抜ける「リンクマン(接続役)」など、選手がピッチ上で果たしている「機能」は多岐にわたります。

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「この選手は今、右サイドバックの場所にいるけれど、機能としては『司令塔』の役割を果たしているな」「このフォワードは、ゴールを担う機能よりも、相手のセンターバックを釣り出す『デコイ』の機能を優先しているな」

このように観ることができるようになれば、あなたの観戦眼はもはやプロのスカウトや監督にも近いものとなってきます。

選手を「ポジション」で観るのではなく、「今、この選手はどんな機能を果たそうとして移動したのか?」という視点で観てみてください。

ピッチ上の11人が、刻一刻と変化する状況の中で、どの「機能」を使い分け、パズルのピースを埋めているのか。そのダイナミズムこそが、現代サッカーを読み解く最大の醍醐味なのです。

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