交感神経が優位だとすぐに眠ることはできない

前述したように、私たちの体は日内変動を繰り返しています。

小林弘幸『自律神経が整えば体の不調は消える』(ベスト新書)
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日中は活動的に動くために交感神経が副交感神経よりも優位になっていたのが、夕方から逆転し始め、眠る頃には副交感神経が優位になってリラックスした状態で眠りに入っていくのが、本来の私たちのリズムです。

しかし、現代社会では、このリズムを乱してしまうことが多々あり、そのために、夜になっても交感神経が優位な興奮状態に陥ってしまうことがあるのです。

ベッドに入る前には、副交感神経を優位にする「寝るための準備」があり、その時間を大事にすることこそが休息には必要です。

たとえば、翌朝六時に起きなければならない人が、夜の10時までパソコン作業をしていたとしましょう。「このままベッドに入れば8時間も眠れる」と考えても、そうは問屋が卸しません。

興奮してなかなか寝付けないか、寝付けたとしても質の悪い浅い眠りしか得られません。あるいは、夜中に覚醒してしまうのがオチでしょう。

それよりも、睡眠時間自体は6時間に減ったとしても、ぬるめのお風呂につかるなど、質の高い睡眠を得られるような2時間を過ごしたほうがいいのです。

睡眠時間は長い方が良いわけではない

理想は、寝る3時間前までに夕食を済ませ、日記をつけたりして静かな時間を過ごし、寝る1時間前までにお風呂に入ること。この間、パソコンやスマホ、テレビなどは見ないことです。

ベッドに横たわり、夜にスマートフォンを使用する女性
写真=iStock.com/recep-bg
※写真はイメージです

人間は、睡眠に入るときに体温が下がりますが、お風呂から出て1時間も過ごしていると、ちょうどいい体温低下が起こります。そのときにベッドに入り、静かに目を閉じていれば、気持ちよく眠りにつけるでしょう。

アメリカで、睡眠時間と健康の関係について、約110万人を対象とした大規模な調査が行われたことがあります。その結果、最も死亡率が低かったのが6.5〜7.4時間眠る人たちでした。つまり、7時間前後が睡眠時間の理想ということです。

実は、これより小さい規模(約11万人対象)ですが、日本でも同様の調査が行われており、そこでもやはり7時間の睡眠が最適という結果が出ています。

もっとも、あくまでこれは調査における平均的な数字であり、個人差があるでしょう。自分が「ぐっすり眠れた」と感じられればそれでいいのです。

ここで注目しておきたいのが、「睡眠時間は長ければいいものではない」ということです。睡眠不足と同様に、寝すぎも心身の健康を損なうのです。

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