バブル崩壊からの失われた30年
また政府も、土地の売買を目的とした融資を規制したり、土地保有に課税するなどして、急激な引き締め政策を行なったのです。
日銀や政府が目指したのは、「土地の価格が適正に落ち着くこと」だったとされていますが、落ち着くどころか、今度は売りたい人ばかりになり、一転して大暴落する結果を招きました。これが「バブル崩壊」と呼ばれるものです。
銀行は貸し付けたお金の回収が困難になり、「不良債権」と呼ばれるものをたくさん抱えるようになりました。その結果、新たにお金を貸すのに慎重になり、お金を借りられないことによって倒産する企業が相次ぎました。
消費は低迷し、買いたい人が減ることで物価も下落していき、それによって企業の収益も減り、給料を下げたり解雇したりせざるを得なくなり、それによってまた消費が低迷する――。
この「デフレスパイラル」と呼ばれる状況から、日本は抜け出せなくなり、「失われた10年」が「失われた20年」となり、それがまた「失われた30年」に延びました。
「バブル崩壊」というと遠い昔のことのようですが、今日の日本に蔓延る生活苦とじつは密接に関わっているのです。
「恋愛結婚」よりも「見合い結婚」の時代
さて、「バブル崩壊」についての説明が長くなりましたが、ここまで読むと、「第三次ベビーブーム」が起きなかった原因は、「バブル崩壊」から来た生活苦だと思われた方も多いかも知れません。
それほどインパクトの大きい出来事ですし、実際にそれが原因である部分も少なくないと思います。
しかし、他にも指摘されている要素があるのです。
上のグラフは、男女共同参画局が発表している、結婚の「出会いのきっかけ」です(図表1)。
「第二次ベビーブーム」が起こったあたりまでは、「恋愛結婚」よりも「見合い結婚」のほうが多かったのです(そういえば、僕の両親も「見合い結婚」でした)。
「恋愛結婚」だろうが「見合い結婚」だろうが、最終的に本人が選ぶのだから大差ないと思われがちです。
しかし、「見合い結婚」の場合は、親族や近しい間柄、職場の人間関係からの紹介がきっかけで、断るハードルがより高くなったり、周囲の後押し(?)がより激しかったりすることもしばしばだったようです(僕の母のケースもそうでした〈笑〉)。

