勤勉で同質性の高い日本人

「ちがい」をなるべく減らして「おなじ」をなるべくたくさんつくるため、「工場パラダイム」ではシステムや組織もそのように設計されました。

マニュアル化、そして自動化。「仕事は属人化するな」と言われ、いつ誰かがいなくなっても、人が入れ変わっても「おなじ」ものがつくれる仕組みが構築されました。

「組織の歯車」という言葉があるように、人間すら取り替え可能な同じ形の部品のようになりながらも、勤勉で同質性の高い日本人はとりわけ「おなじ」化が得意だったので、最速で成功し「ナンバーワン」になることができました。

そしてこの成功によって、日本は国をあげて「おなじ」の再生産へと向かいました。日本の教育も、基本的には「おなじ」を正として設計されています。「集団行動」という名のもとに「おなじ」型をしつけられ、「おなじ」答えを出すテストで点を競い、みんな「おなじ」リクルートスーツを着て社会に出ていくのです。

しかし、工場のパラダイムの「おなじが価値でちがいは悪」という価値観は終わりつつあります。

市場にはすでにモノがあふれています。モノも情報も余っている今、「おなじ」ものをただつくるだけではそこに人は価値を感じません。むしろ「おなじ」ものをたくさんつくればつくるほど、「ありふれたもの」になり価値が下がる、というスパイラルに入ってしまいます。

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