「ただの仲介者」ではいられない
ブッキング・ドットコムは昨年、12億泊を超える予約を仲介した。
2010年以降の累計利用者は、約70億人にのぼる。世界の総人口に迫る規模だ。カナダ放送協会によると、掲載物件は200以上の国と地域で3100万件を超える。
途方もない規模で事業を展開する一方で、そこから生まれる揺るぎない利益に執着するかのように、報道に押されなければ動かない体質が目立つ。
これだけの規模で利益を上げながら、ブッキング・ドットコムは「物件を所有しない仲介者」であることを盾に、最も重視すべき宿泊者の安全確保という責任を十分に果たしてこなかった。
偽物件の掲載、トコジラミの害虫被害、個人情報の流出によるとみられる詐欺メールなど、いずれにおいても、代償を払わされるのは常に利用者側だ。
詐欺的な物件を掴まされる心配がなくなれば、同サイトは間違いなく世界の旅行者の心強い味方となるだろう。それだけに、大手予約サイトの名に恥じない責任ある対応が求められる。


