「国防評議会」の最高指導者代理

それ以外にも、重要人物が3名いる。ベイトの正規のポジションではないが、IRGC人脈でモジタバ師の側近とみられている。

1人は国防評議会最高指導者代理のアリ・アクバル・アフマディアン(Ali Akbar Ahmadian、推定64~65歳)である。

アリ・アクバル・アフマディアン
アリ・アクバル・アフマディアン(写真=Mehr News Agency/CC-BY-4.0/Wikimedia Commons

彼はIRGCで海軍司令官や参謀長を歴任した元上級幹部だが、ハメネイ父の政権時にIRGCとベイトの調整役を務めていた。当時のベイトでは、ハメネイ父の代理として、モジタバ師が安全保障政策分野を担当していた。そのため、アフマディアンはモジタバ師ときわめて近い関係にある。

アフマディアンは、2025年のイスラエルとの戦争(12日戦争)の後、ハメネイ父の命令で、公式な国家の最高意思決定機関である「最高国家安全保障評議会」(SNSC)の事務局長も一時的に務めている。

その後、SNSCの下に新設された「国防評議会」の最高指導者代理に就任。2026年4月にパキスタンに派遣された対米交渉団では、実質的なIRGC側代表として参加している。

ダーティな分野を長く担当

2人目はIRGC総司令官最高顧問のモハンマド・レザ・ナクディ(Mohammad Reza Naqdi、推定64~65歳)である。

ナクディはIRGCで民兵部隊「バシージ」司令官や参謀長を務めていたが、その頃、モジタバとの関係を築いたとみられる。

現在はバヒディ総司令官の最高顧問として、IRGCとモジタバを繋ぐ役割を担当しているとみられる。

モハンマド・レザ・ナクディ
モハンマド・レザ・ナクディ(写真=Tasnim News Agency/CC-BY-4.0/Wikimedia Commons

3人目は、IRGC顧問のホセイン・タエブ(Hossein Taeb、推定62~63歳)で、非公式な黒幕的人物として注目されている。

ホセイン・タエブ
ホセイン・タエブ(写真=Tasnim News Agency/CC-BY-4.0/Wikimedia Commons

タエブはIRGC情報部長を長く務めた人物で、IRGC内でも国内弾圧や対外破壊工作などのダーティな分野を長く担当していた。モジタバ師は青年のころIRGC部隊にいたことがあるが、タエブはその頃からの盟友で、現在も非公式のアドバイザー的な存在とみられる。