副総司令官まで務めた強硬派
以上がIRGC人脈のモジタバ側近とみられる面々だ。当然ながら、イランの体制において大きな影響力を持っており、黒幕と目されている。
ほか、正規の最高政策決定機関であるSNSCのメンバーも、イランの権力構造上、大きな発言力を持つ。
ただ、SNSC単体で何かの政策を決定することはなく、常に最高指導者サイドの指示で動く。
SNSCの議長は大統領が務める。だが、大統領に実権はない。アラグチ外相もSNSCのメンバーだが、やはり実権はない。
SNSCを主導するのは、ベイトが指名する2人の最高指導者代理である。そのうちの1人がSNSC事務局長として全体を取り仕切る。
現在、その事務局長を務めるのが、モハンマド・バゲル・ゾルガドル(Mohammad Bagher Zolghadr、推定71~72歳)である。
ゾルガドルはIRGCで副総司令官まで務めた強硬派だ。前任者はイスラエル軍に殺害されたが、その後、バヒディIRGC総司令官の推挙で同ポストに就任したとみられる。
そのバヒディ総司令官(67)もSNSCのメンバー。現在は戦時中であり、バヒディ総司令官の発言力・影響力はきわめて大きい。
ただ、IRGC系人脈内では、先任のレザイやサファヴィのほうが先輩格であり、バヒディが何でも決められるわけではない。
その他、SNSCで強い発言力を持つ実力者として、もう1人の最高指導者代理であるサイード・ジャリリ(Saeed Jalili、60)がいる。
ジャリリは現在のイスラム政権内の実力者としては珍しい非IRGC系の人物で、もともと外交官出身の強硬派政治家である。
2007年から2013年までSNSC事務局長を務め、ハメネイ父子と深い関係を築いたとみられる。
2013年には事務局長を解任されるが、その後も最高指導者代理としてSNSCの主導的メンバーとして残っている。その長い経歴によって、SNSCの実力者として現在も大きな影響力を保持している。


