自分の「読みたい」を基準にする
13歳だと挫折してしまう難解な本も、大人になってから読むと、これまでの体験と照らし合わせて興味深く読むことができるでしょう。
大学時代までの約18年間で得てきた漢字や語彙、読解力によって、すいすい読み進められるなんていうことは当然のことなのです。
生徒たちからは、よく「どんな本を選ぶといいですか?」という質問を受けていました。
そのたびに私は、「パラパラとその本をめくってみて、『読みたい』『おもしろそう』と思える本を選んでみてね」と答えていました。
これは、普段読む本を選ぶときも同じです。
冒頭の会話に出てきた、当時高校2年生の生徒は、私のアドバイスどおり「地産地消」に関する研究論文や書籍を数冊選びました。
その過程で、「そうだ、実際に体験もしてみよう!」と自分でも地産地消を体験することを思い立ったのです。
この実体験をもとに完成した論文は、公益財団法人図書館振興財団主催の「図書館を使った調べる学習コンクール」で全国1位に当たる「文部科学大臣賞」を受賞するに至りました。
本の読むときに大切なのは「目的」
このことからも「自分にとって理解が進む読書」は、本人の行動への意欲も高めるのだなと実感することができたのです。
そして、最後にお伝えしたいかなり大事なポイントは、「ちょっと読んでわからなかったら、先に2冊目を読んでみる」ということです。
本の内容を「全部を理解しよう」とするのは無理な話。
そんな負荷のかかる読み方をすれば、途中で読むことすらやめてしまいたくなります。せっかく読みはじめた本も、ひとつも記憶に残らずに終わってしまうことになりかねません。
大切なのは読書の目的です。
目的に応じて、挫折しない読書の工夫をおすすめします。
趣味の読書なら「楽しむこと」が目的、お仕事や勉強のための読書なら「自分の考えをまとめるための読書」「新しいアイデアを生み出すための読書」「評価されるための読書」が目的となります。
そんなとき、1冊の本だけに頼らなくてもいいのです。
自分の心がときめく「ガイド本の3冊同時読み」が、あなたの目的達成のための貴重な相棒になってくれるでしょう。


