装いも「類は友を呼ぶ」

「目は口ほどにものを言う」と言いますが、私は「服は口以上にものを言う」と思っています。

服そのものがあなた自身であること、また家族や友人、所属している会社やコミュニティの一員である以上、あなたの服装が自分以外の仲間の価値まで上げたり下げたりしている可能性があることを心しておく必要があります。

「類は友を呼ぶ」とも言いますが、中身がなく本質ではない服装をする人のまわりには、同じような人が集まってきます。

たとえばブランドの背景、歴史などの深さや成り立ちを理解しようともせず、ブランドの名によって自分を上げようとする人の周囲には、同じような人が集まります。

あるいは「自分なんて」と卑下している人の周囲には、自分に自信が持てず、マインドレスな服の選び方をする人が集まります。

こういった人たちは、「皆がそうだから」という他責が、服にそのまま出てしまうのです。自分は内心ではそれが本当にいいとは思っていなくても、波風立てないように周囲に合わせてやりすごすうちに、服もまた売れ筋を安心して着てしまうような仲間が集まってしまうのです。

このケースは、互いが一種の“安心存在”なので、誰かが輝き出すと嫉妬してしまうような関係性になり、互いの価値を上げ合えるような人々はつかめません。

逆に、「なぜそれを選ぶのか」と吟味し、たとえ高価なものでなくても、手作りの小物を加えて工夫したり、手入れをして大切にしたりして着ている人の周囲には、おのずとお金では買えない価値をまとうような人が集まるでしょう。

服装から「社風」がにじみ出る

また、社風と服装はリンクをしています。

自由な空気、堅い雰囲気など、トップのメッセージと写真を見れば、おおよその社風は想像でき、その会社に一歩足を踏み入れれば、どんな人が集まっているのかは、服装とともに一目で伝わってきます。

では、会社に制服がある場合はどうでしょうか。

政近準子『装力』(時事通信社)
政近準子『装力』(時事通信社)

制服で一見皆が同じには見えますが、ホテルを例にとれば、制服があってもなんとなくだらしなく見えるホテルもあれば、清潔感や信頼感に溢れ、こちらが大事にされているような気持ちになるホテルもあります。

その違いがどこから来るのかというと、ただあてがわれた制服を着ればいいという着方と、制服があっても、装力は伝播し、社風につながる制服によって心にスイッチが入り、そのホテルが大事にしているアイデンティティや誇りをまとっている着方の違いです。それが服装や態度に出てくるのです。

「装力」は伝播し、社風にもつながっていきますから、自分が属すコミュニティの一員であるという意識を持つ必要があります。

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