ロシアの孤立時代が終わり、復権へ

ロシアはバルト3国に対して、戦闘機の領空侵犯を犯すなど圧力を強めている。米国がNATO(北大西洋条約機構)を脱退する懸念が高まる中、周辺国をゆさぶり圧力を強める動きを示している。

ロシアの影響力が拡大することで、ドイツやフランスでも欧州懐疑派の政党が、ロシア制裁の見直しなどを求めることも考えられる。

それは、米国の対ロシア政策の緩和にもつながるかもしれない。今後、ロシアはイランとの関係を強化したり、シリアをはじめ中東諸国や中国、北朝鮮との関係の引き上げを目指すことになるだろう。そうした展開が現実になると、プーチン大統領の権力基盤は一段と強固になる。

日本に迫る安全保障、エネルギーリスク

イラン戦争によるロシアの石油関連収入増加は、わが国にとって無視できない脅威に繋がる可能性がある。安全保障面では、ロシアとの関係を基礎に北朝鮮が核開発を加速させ、極東情勢の緊迫感が高まることも想定される。

ロシアが原油の供給を絞り、米欧に対して発言力を高めることも考えられる。食料やエネルギー資源を輸入に頼るわが国にとって、こうしたリスクは深刻な打撃をもたらす懸念がある。

わが国は米国と安全保障面での関係を強固にしつつ、オーストラリアやアジア、アフリカ地域からの資源調達を実現させる必要がある。すでに、一部の諸国では、エネルギー面での中東依存の引き下げなどリスク分散を急いでいる。

政府の対応が遅れると、これからさまざまなリスクを乗り切ることは難しくなる。国として、本当の意味でのリスク管理が求められる。それが、本来の意味での政治の役割であるはずだ。

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