働かなくていい時代のマネーの行方
米国株の時価総額ランキングは、その時代の経済社会を反映した巨大企業が並ぶ。マグニフィセント・セブンを含む、現在の米国株の時価総額ランキングをみれば、ゲームや映像にSNSにロボットなど、AIやエンタメに関連する企業ばかりだ。言ってしまえば、ひまつぶしに関わる企業がトップ10の大半を占めているのだ。
今まで社会を牽引してきた製造業でもインフラ企業や金融業でもなく、IT関連の企業ばかりとなっていることが、「退屈でひまな社会」を象徴しているといえないだろうか。ちなみに10位のイーライリリーは、代表的な現代病である肥満症治療薬の開発と売上で高い成長が見込まれている企業だ(図表3)。
日米欧で長らく続く世界的なカネ余りと足元のAI革命により、株式市場や不動産市場にカネが流れ込み、資産価値の上昇により、満たされた「退屈でひまな社会」「働かなくてもいい時代」をもたらした。
膨れ上がったマネーの行き先は、高級外車、アート作品、高級ワイン、高級腕時計など装飾品など富裕層向けの余暇市場へと投入されていったわけだ。これはもちろん、ニセコのようなリゾートの発展にも影響している。


