展示場経由のお客は「利益を多く取るリスト」に入れられる

ハウスメーカーでは、そのお客がどの集客窓口を経由してきたかによって稟議の通し方が異なります。ハウスメーカーにとって一番集客コストがかかる窓口は、住宅の建築コストがかかっている展示場です。よって、展示場からのお客からは利益を多く取ることになっています。対して、不動産会社から紹介されたお客にはコストがほとんどかかっていないため、利益率は下げていいことになっています。

また不動産会社からの紹介を受けたものの契約に至らない、ということが重なると、以降紹介してもらいにくくなります。そんな事情があり、メーカーも懸命に契約しようと努力します。そのため、不動産会社を通したほうが、価格などの交渉が通りやすいメリットも生じます。

展示場に行き、いいハウスメーカーが見つかったら、サインはせずに帰宅する。そして、そのハウスメーカーが不動産会社からの紹介を受けているかどうか、調べてみましょう。

「○○(メーカー名)不動産会社紹介」などと検索、紹介してくれる不動産会社が見つかったら、その不動産会社に相談して、ハウスメーカーを紹介してもらうのがベストです。

実業家の家モデルと黄金のコインを保持
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「交渉の小技」の積み重ねて数百万円得することも

8室のアパートを建てたお客様の例をお話しします。キッチンに食洗機を付けたほうが入居率も家賃も上げやすいもの。そこでハウスメーカーに連絡して、すべての部屋に食洗機を付けてくれたら今契約してくれるそうですが、どうしますか? と尋ねました。するとすぐに聞き入れてくれたのです。食洗機の価格は約10万円、8台で80万円くらいです。

一棟を受注できるのであれば、利益を80万円減らすくらい、メーカーとしては何の問題もありません。いつもお世話になっている不動産会社からの紹介ということで稟議が通るのです。お客様は80万円得をする、ハウスメーカーは受注できる、不動産会社には紹介料が入る。まさに三方良しです(紹介料はハウスメーカー側から入るので、お客様の負担にはなりません)。

そのほか、完成後にほかのお客さんに建物を披露する見学会に応じる約束をすることで、サービスを引き出す手もあります。

地味に効くのが、ハウスメーカーの決算月を狙う方法です。3月、9月などの決算月の前月末までに契約すると値引きに応じてくれやすいのです。営業マンは目標の契約戸数、売上に足りていないことが多いので、「希望日までに契約するから値引きかオプションを」と話を持ちかけると、「上司に確認します」といった展開になります。

そうした小技を重ねると、数百万円単位で金額が変わってきます。価格が安いものを選ぶのではなく、いいものを選び、上手に交渉して買い値を下げていくのです。