退職理由を聞かれても「本音」を語らない

具体的に、どのように準備を進めていくべきか、例を挙げてみましょう。中途採用の面接で聞かれる質問は、ほとんどはパターン化されています。

①退職理由・志望理由
②過去の仕事の実績
③応募ポジションの仕事内容に対する経験値

この3つのタイプの質問は、どこの会社でもほぼ100%聞かれます。また、面接時間の6~7割はこれらの質問に当てられます。

つまり、面接の大部分は予測可能で、事前に対策ができます。だからこそ、「準備」が肝なのです。面接で聞かれる質問内容はだいたいわかっているのだから、「こう来たら、こう返す」「この質問にはこう答える」という対策を抜かりなくやっておくべきです。

ちょっとだけ、対策方法を説明しておきましょう。たとえば、「①退職理由・志望理由」の答え方です。だいたい、面接の一番はじめに聞かれることが多いです。

具体的には、

「現職の会社を退職しようと考えた理由は何ですか?」
「なぜ、当社のこのポジションに興味を持ったのですか?」

といった質問です。

このとき、「上司のパワハラがひどくて……」「もう転勤を繰り返すのは嫌なので……」など、本音をすべて言うのはNGです。

面接官も早く内定を出したい

面接官は、別に本音や本心を包み隠さず聞きたいわけではなくて、「あなたの採用を決めるべき理由」を判断材料として集めたいだけだからです。

面接官だって、中途採用の仕事は非常に大変なので、できるだけ早く終わらせたいものです。なるべく早く内定を出して、人材を確保したいという心理があります。

だからこそ、

「この人なら採用してもいいだろうか?」
「採用すべきポイントはあるだろうか?」

と必死で判断材料を探しています。

たとえば、「今回の退職を考えたのは、現在の職場で担当できる業務よりも、より大きなプロジェクトに挑戦したいと考えたからです。御社の仕事であれば、売上規模や巻き込む人員規模の大きなプロジェクトにも、将来的に挑戦していけると考えております」など、企業が求める人材像に合わせて回答ができるといいでしょう。

このような答え方であれば、

「なるほど、なるべく大きなプロジェクトを担当したいのか。まだ若いのに、意欲があっていいじゃないか」
「来期は、最初は小規模なプロジェクトから担当させてみて、筋が良さそうだったら大規模案件にも『副担当』として付けてみるか……」

と、入社後の仕事ぶりのイメージが付きやすいです。

これなら、「あなたを採用すべき理由」の材料集めとして、一応成立しています。

合意と握手
写真=iStock.com/Volha Rahalskaya
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