面接官に「社内の説得材料」を渡せるか
採用を決定づけるだけの具体的な根拠がなければ、社内関係者の反対に遭いますし、いざとなったときに「なんであんなヤツを通したんだ?」と責任問題にもなりかねません。
面接の場での表面的な印象が良かったか、悪かったかというのは、報告を受ける側の人事部長や上層部には正確には伝わりません。面接官自身も、細かい言動や態度などは徐々に忘れていきます。日々たくさんの人の面接をしていると、自然とそうなります。
一方で、採用は面接官一人で決めるものではないため、必ず「社内決裁」のプロセスが必要となり、「なぜこの人を採用するのか」という説明責任は確実に求められます。
面接官個人の好き嫌いなども影響しないわけではないのですが、それ以上に、社内関係者を説得できるだけの「採用決定」根拠が面接官の手元になければ、その後の「社内決裁」が通らず、結果として「不採用」判定となります。
この一連の流れは、面接を受ける側の求職者からはまったく見えていないので、採用活動の経験がないと、なかなかピンと来ないかもしれません。
「落とす理由」がなくても落ちる
肝心なのが、「不合格にする場合は、面接官は社内でそこまで大きな責任を問われない」ということです。たいていの会社では、採用を決定するときには相応の説明を求めますが、不採用判定であれば詳細な報告までは求めません。
たとえば、大きな買い物をするとき、「買いたい」場合は何かしら、決定的な理由が必要ですが、「買わない」のであれば、誰もしつこく理由を問い詰めたりはしませんよね。
つまり、「落とす理由」が特に見つからなかったとしても、「採用を決めるべき理由」を固めることができなければ、その時点で面接は不合格になる可能性が高いということです。
ほとんどの人は、面接で失敗しないように、失敗しないようにと「落ちないための努力」をします。しかし、それだけでは不十分で、本来もっと意識しないといけないのは、「採用を決めるべき理由」を面接官にできるだけたくさん提供することです。
この発想の転換ができないと、面接の攻略は不可能です。
