国産ミサイル配備が進んではいる
東アジアの安全保障環境が厳しさを増す中、日本は防衛力の強化を急いでいる。政府は地上発射型の国産ミサイル「12式地対艦誘導弾能力向上型」の配備を進めている。
同ミサイルは射程距離が従来の約200kmから約1000kmへ延伸したもので、今年3月に陸上自衛隊健軍駐屯地(熊本県熊本市)に国内初配備された。加えて、米国製トマホーク巡航ミサイル(最大射程約1600km)の納入も始まった。
これらは、日本の「拒否的抑止」を強化するための措置である。強固な防衛能力によって「攻撃しても成功しない」と相手に認識させることで、攻撃そのものを思いとどまらせる戦略だ。
しかし、防衛力の強化には巨額の財政負担が伴う。また、当然のことながら一朝一夕で進展するものでもない。
中国と北朝鮮が見る「好機」
米軍の戦力が中東に振り向けられ、東アジアの抑止力に空白が生じれば、中国や北朝鮮はその隙に乗じて軍事的圧力を強める可能性がある。例えば、中国がとる行動としては、以下のようなものが考えられる。
・日本周辺海域における空母の訓練強化(日本周辺へ2~3隻同時展開)
・日本周辺空域における爆撃機及び戦闘機の訓練強化(東京へ向けての空対地ミサイル発射訓練など)
・同訓練におけるロシアとの連携強化(日本海側と太平洋側から東京へ向けての空対地ミサイル発射訓練など)
・中国海警局による尖閣諸島での領海侵犯の常態化
・同諸島周辺への海軍艦艇の派遣
・日本周辺空域における爆撃機及び戦闘機の訓練強化(東京へ向けての空対地ミサイル発射訓練など)
・同訓練におけるロシアとの連携強化(日本海側と太平洋側から東京へ向けての空対地ミサイル発射訓練など)
・中国海警局による尖閣諸島での領海侵犯の常態化
・同諸島周辺への海軍艦艇の派遣
一方、北朝鮮も以下のような動きを見せうる。
・日本を標的とする準中距離弾道ミサイル(MRBM)の発射訓練
・米国を標的とする大陸間弾道ミサイル(ICBM)の日本列島を飛び越えての発射訓練
・米国を標的とする大陸間弾道ミサイル(ICBM)の日本列島を飛び越えての発射訓練
準中距離弾道ミサイルについては、意図的に日本の排他的経済水域(EEZ)内へ落下させて脅威を煽る可能性もある。
加えて、北朝鮮が発射実験を近年繰り返している「極超音速ミサイル」や「変則軌道ミサイル」は、現行のミサイル防衛では迎撃が極めて困難とされ、日本が直面する脅威は質・量ともに増大している。
こうした個々の動きの多くは、過去にすでに行われていたものであり、とりたてて特異なものではない。だが、日本に強力な軍事的圧力を加えることが必要になった場合、中朝が連携する可能性は高い。同時多発的に実行されれば自衛隊の負担は極めて大きくなり、「有事」の一歩手前の状況になる。
