自社サイト外の料理レシピをAIで取り込み、クックパッド内で閲覧できるようにする同社の新機能が炎上した。炎上はどうすれば防げたのか。ネットメディア研究家の城戸譲さんは「『借り物ビジネス』からの脱却なくしてクックパッドの再生はないだろう。料理とAIを組み合わせるのであれば、もっと良い方法がある」という――。
「AIで他サイトのレシピ取り込み」で炎上
料理レシピサイト「クックパッド」の新機能をめぐって、論争が起きている。やり玉に挙げられている「レシピ取り込み(旧名称:レシピスクラップ)」は、クックパッド外の各種SNSやウェブサイトから気になったレシピのURLを取り込むことで、AIが整理し、クックパッドアプリ内で調理の手順を見られるようにするものだ。
一部有料のこの機能が発表されると、ネットユーザーからは「レシピ考案者へのリスペクトが不足している」「料理研究家が本来得るはずだった収益をクックパッドが横取りしようとしている」などの批判が多く寄せられ、最終的にクックパッドは「機能の仕様も含めた見直しを進める」とコメントを発表した。
クックパッドはなぜ炎上を予見できなかったのか、そしてここから「レシピ取り込み」が挽回するためには何が必要なのか。筆者は「個別の機能がどうなのか以前に、サービス全体のブランディングに限界が来ているのではないか」と考える。
ユーザー投稿系サービスが陥る罠
クックパッドは、この機能を「SNSやウェブで見つけたレシピを『あとで作るための個人の記録』として整理できるようにするもの」だと位置づけ、導入の意図として「レシピを公開・再配布するものではない。元の投稿へのリンクを必ず掲載し、投稿者のページへ直接アクセスできる形にしている」と説明していた。しかし、この意図が伝わらず、むしろ「開き直り」だと感じさせたことが、いまなお炎上が続く原因の一つといえるだろう。
こうしたCGM(コンシューマー・ジェネレイテッド・メディア)と呼ばれる、ユーザー投稿系のサービスは、時としてこのような批判にさらされる。

