金があってもテレビが放映権を買えない時代

そもそも野球はNFL(アメフト)などと同じように、アメリカ発の“ドメスティック”なスポーツである。視聴者数で言えば、MLBワールドシリーズの5000万人やスーパーボウルの2億人も、全世界で視聴を集めるプレミアリーグの7.5億人(リバプールVSマンチェスター)やF1の8億人、オリンピックの30億人といったグローバルなスポーツイベントに比べれば霞んでしまう。

だが今回の結果は、野球を国際イベントにしていくことで米国・日本・東アジアにおいても1億人視聴級にしていくことが可能、という世界線が見えたことになる。

次回のWBCの交渉額は確実にあがってくるだろう。少なくともサッカーやF1のように客層を広げるためには、Netflixら配信とその連鎖で起こるSNS含めた連携が重要、という判断がMLBの頭に加わってくることだろう。

2020年代後半にかけて地上波を含むテレビ放送VS配信の対抗軸のなかで、放送側の防戦はより苛烈極まるものになってくることは容易に想像される。放送が放送としての優位性を残しながら、有料配信にはできないライブ性や年齢・性別の広げるための仕掛け、UGCを使った取り組みといった多面的な展開をしないことには(すでに金額競争で負けつつあるが)金を積んだとて放送権・配信権が獲得できない、という未来が迫っている。

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