【60代】価格を考えない「定期売却」が定年後の勝ち筋

取り崩しで損する人の典型的なパターンは

60代に入ったら、手元のお金の寿命を延ばすための投資に加えて、これまで築き上げた資産を取り崩す計画についても考える必要があります。

ここで、多くの人が陥りがちなワナをご紹介しましょう。それは、「買ったときよりも値上がりして利益が出ている資産は先に売ってしまい、値下がりしてマイナスになっている資産は、買値を回復するまで持っておこう」と考えてしまうことです。資産の取り崩しにおいては、これは合理的な判断とはいえません。

株式や投資信託の現在の価格には、その企業の今後の業績予測や世の中の経済見通しなど、将来のあらゆる情報がすでに織り込まれています。つまり、現在の価格こそが、市場の今と未来を反映する数字なのです。「いくらで買ったか」という過去の情報は、今後の値動きに対して何の関係もありません。買ったときよりも下がったからといって、待てば上がるわけではないのです。

(構成=向山 勇 イラストレーション=Yo Ueda)