2026年4月から、自転車の交通反則通告制度(青切符)がスタートする。自転車評論家の疋田智さんは「歩道を走っただけで取り締まられるかのようにメディアは報道しているが、警察のルールブックを読めばそうでないことが分かる」という――。
東京で自転車に乗った警官
写真=iStock.com/chris-mueller
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「もう自転車に乗れない」と煽るメディア

マスメディアもネットメディアも混乱しまくっている。「これからは自転車に乗れない」「歩道走行で即、罰金(本当は反則金)だ!」など、もう煽りに煽っている。私はその無知ぶりに少々面食らっているのだが、これに関してはマスメディアもネットも法律の文言と、その運用の差を知らなすぎると思う。

たしかに「歩道通行・反則金6000円」「夜間無灯火・反則金5000円」などと定められてはいる。しかし、今回の青切符導入で、即、切符が切られるかというと、それとこれとは別問題なのだ。

青切符
青切符(警察庁「自転車ルールブック」より)

青切符を導入した警察官僚たちの本音

これに関して、私は自治体主催あるいは警視庁交通安全センター主催などの講演会で「本当はこうです」と言いつのってきた。

同席する警察官僚は口々に「ヒキタさんのおっしゃるとおりです。しかし、警察の口からは言えないのですよ」という。だから民間から私が出ていって「法の解釈、警察庁の方針からすると、現実として今後こうなります」と言うのだ。

それを警察官僚たちが頷いて聞いている。

自転車の「青切符」について講演する著者
筆者提供
自転車の「青切符」について講演する著者(警視庁交通安全教育センターにて)

どういうことか。実際の現場に立てば分かる。歩道通行を取り締まる? 併走を取り締まる? そんなこと不可能だし、やらねばならないことは別にあるのだ。

ともあれ、冷静な視点で経緯を振り返り、その上で実際問題、青切符は何について切られるか考えていこう。