寿司屋ならシャリを食べ、ラーメンは麺をすする

甘い飲み物をやめたうえで、主食のごはんやパンを半分にしていれば、「糖質量を適正化する」という目的は、もうすでに十分達成されているはずであり、私は、それ以上の糖質カットはさほど気にしなくていいと考えています。

それに、私は「糖質制限」という言葉があまり好きではありません。もちろん、スマート・メソッドでも糖質摂取を控えめにする指導を行なってはいるのですが、それは糖質という栄養を「制限」して我慢させているのではなく、あくまで「日々たくさん摂り過ぎている状態」を「正常な状態」に戻しているだけだと考えています。

大事なのは「量の適正化」であって、決して「糖質を摂るな」とすすめているわけではないのです。

ですから、せっかくお寿司屋さんに行ったのにシャリを食べないなんていうことはしなくていいし、ラーメン屋さんに行って麺を残すなんていうこともしなくていい。

普段の食事で適正な糖質量をキープすることができていれば、たまの外食時などにごはんやパン、麺類を摂り過ぎるようなことがあってもまったく構いません。

ぜひみなさんも、そこの部分をはき違えないように注意しながら、うまく主食の糖質とつき合っていくようにしてください。

日本のラーメンを食べる女性
写真=iStock.com/sinceLF
※写真はイメージです

野菜の食物繊維をたくさん摂って便秘を防ぐ

〈ルール3〉野菜はいままでの2倍食べる

スマート・メソッドでごはんやパンを半分に減らしたら、必ず野菜の摂取量をこれまでの倍に増やしてください。「ごはんを2分の1にする」のと「野菜を2倍にする」のとは、セットで考えるといいでしょう。

理由はふたつあります。ひとつは、野菜を多く食べると食物繊維が胃腸の中で長く留まって満腹感が継続するようになるから。これにより、ごはんを半分に減らしても苦痛ではなくなるのです。

もうひとつは、野菜の食物繊維をたくさん摂ることで便秘を防ぐことができるから。食物繊維はごはんやパンにも含まれているので、これらを半分に減らすと、食物繊維を摂らないとてきめんに便秘になってしまいます。

尾形哲『甘い飲み物が肝臓を殺す』(幻冬舎新書)
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便秘は腸内に腐敗毒素を生じさせて、解毒の役目を果たしている肝臓に大きな負担をかけることにもなります。だから、野菜をこれまでの量の2倍食べて食物繊維を増やし、便秘を防いでいく必要があるのです。

それに、脂肪肝や肥満を抱える患者さんには、もともと食物繊維が不足している傾向があります。スマート外来を受診した患者さんの野菜摂取量を調べてみたら、日本人の推奨摂取量の約半分でした。おそらくみなさんの中にも、野菜不足に心当たりがある方が少なくないでしょう。

では、「2倍」といっても具体的にどれくらい食べればいいのか。

これについては「1日に少なくとも350g以上」の野菜を食べることをおすすめしています。図表2の例に示したように、1回の食事で食べる野菜を1皿70gと換算して、1日に5、6皿食べるのが目標となります。