SAPIXに入塾待ち100人という話も
特に受験熱が高い港区や文京区、中央区などではクラスの半数以上が中学受験に挑み、全体の約4割が私立中学に進学するという小学校も珍しくありません。こうした受験熱の高まりは首都圏に限った話ではなく、関西や中部地方でも受験者数増加の兆しがあります。このブームは今後全国に波及していく可能性も十分考えられるでしょう。
大手中学受験塾・四谷大塚の公表では、小学生や幼稚園児・保育園児が対象の「全国統一小学生テスト」の受験者数は今も増加傾向にあります。特に小学校低学年生が多く受験していることから、今後も中学受験者は増えると予想されます。
国内の少子化は激しく進行していますが、「東京都」に限ってみると、近隣県からのファミリー層の流入も多いことから、少子化の進行速度は緩やかです。都心の中学受験熱も、これから10年程度は続いてもおかしくないでしょう。
大手中学受験塾・SAPIXでは入塾者の低年齢化が進み、低学年のクラスが満員となっている校舎もあるようです。最近では落ち着いてきましたが、2021年には港区にあるSAPIX白金高輪校が定員オーバーとなり、100人以上の入塾待ちが発生したという話もありました(※)。
※小6/サピックス:サピックス校舎満杯問題が予想通りに(戦記)
「小4」からの中学受験はもう遅いのか
一昔前は小4からの入塾が一般的でしたが、近年は「席が確保できなくなる」という懸念から早期の入塾者が増加しているとのことです。SAPIX小学部のホームページ内にある「募集停止の校舎一覧」というページで校舎ごとの空き状況が確認できるので、不安な親御さんは確認しておくとよいと思います。
ただ、塾側としては小4あたりから入塾してくる優秀な生徒用の席を残しておきたいので、低学年の段階で早期に募集を締め切るという事情もあるようです。中学受験率増加の要因としては、都市部の児童数の増加、1990年ごろの中学受験ブームを経験した世代が親世代になっていること、1世帯当たりの子どもの数が減って教育費が1人に集中投下されるようになったことなどが挙げられるでしょう。
高校受験や大学受験では、塾に通わずに学校の勉強と自宅学習のみで難関校に合格するということもたびたび起こるのですが、こと中学受験においては、塾に頼らずに合格するというのはほぼあり得ないと言えます。勉強するのは小学生です。大人のサポートや周囲の環境(意識の高い友人)なくしては、自発的に勉強などしないでしょう。

