翌朝、CT検査の結果は衝撃的でした。

「左右両方の尿管に、それぞれ7mmの石が詰まっています」

両側同時閉塞。腎臓で作られた尿が完全に堰き止められ、行き場を失った尿が腎臓を圧迫する「水腎症」を引き起こしていました。到着からわずか3時間後に緊急手術。術後、執刀医から告げられた言葉に背筋が凍りました。

「このまま閉塞が続けば、腎機能に深刻な影響が出る可能性がありました」

緊急手術だったこともあり、透析になる恐れもあったのでは、と冷や汗をかきました。

救急医療の現場は、まず「命を救うこと」が最優先です。当時、治療が終わった後に詳細な生活指導を受ける機会はありませんでした。私は「石が取れたのだから、もう大丈夫だ」と安堵し、また以前と同じ生活に戻ってしまいました。この「喉元過ぎれば熱さを忘れる」という意識こそが、数年後に15mmという巨大な岩を育てる温床となったのです。

今度は15mmの巨石が育っていた

4年前の危機を乗り越えたものの、2年前の11月、CT検査で左腎臓に15mmの結石が見つかりました。過去最大だった7mmの、体積にして数倍という巨大なものです。

「なぜこれほど大きな石が、またできたのか。体質なのだろうか?」

当時は驚きと疑問が入り交じっていました。しかし、痛みも自覚症状もなかったため、医師からの「今すぐ摘出しなければならないわけではありません」という言葉を、都合よく「急ぐ話ではない」と受け止めてしまいました。

腎臓にある間は痛みがない。だから、ついつい後回しにしてしまう。しかし、その間も石は静かに、私の体内で成長を続けていました。昨年夏以降、私は原因不明の血尿や腰の重み、常に抜けない倦怠感、動悸や息切れに悩まされるようになりました。当時の私はそれを「年齢のせいだろう」「仕事の疲れだ」と自分に言い聞かせ、放置していました。

腰に手を当てている男性と腎臓のイラスト
写真=iStock.com/Tharakorn
※写真はイメージです

しかし、手術前の検査で原因ははっきりしました。

15mmの巨大石が腎臓から尿管に落ち、尿の流れを阻害していたのです。尿管の太さは2~5mm。15mmの石が自然に排出されるはずもありません。数カ月間、その場所に留まっていた石が、私の体調を内側から蝕んでいたのです。

「痛くなってからでは遅い」

私はようやくそう理解し、手術を受ける決意を固めたのでした。

「体にいい習慣」という“真犯人”がいた

手術は成功しました。しかし、冒頭でお話しした通り、わずか30日後に石灰化した石の芽が発見されました。なぜ、尿酸値を完璧にコントロールしていた私の体内に、新しい石が誕生したのか。主治医が示した「成分分析」の結果は、私のこれまでの常識を根底から覆すものでした。

「摘出した15mmの石の成分を分析しました。尿酸が66%、シュウ酸が34%です。尿酸の部分は、薬を飲み始める前にできていたものでしょう」