幼年期の「詰め込み」が土台になる

この義務教育延長は「教育の再構築」などではなく、学校に留め置く時間を増やすことで、学力崩壊を食い止めるといった程度の「対症療法」に過ぎない。

当時、義務教育の期間を延ばしたという報道だけで、フィンランド式教育を賞賛する日本の政治家や言論人が相次いだのだが、もちろんその裏にある深刻な教育崩壊の事実については認識がなかったのである。

義務教育期間を延ばせば学力が伸び、優秀な人材を多く輩出でき、国の生産性が上がるのであれば、「教育改革」は簡単だろう。高校までといわず、大学までを義務教育にすればいいはずだ。もちろん、ことはそれほど単純ではない。