抗ヒスタミン薬は「第二世代」

一方、花粉症の飲み薬である抗ヒスタミン薬は鼻や皮膚のかゆみにもっとも有効ですが、その選び方には注意が必要です。

よくある勘違いに「効き目の強い薬を飲むと眠くなる」というものがあります。抗ヒスタミン薬は体質によって効き方が大きく異なります。ある人によく効く薬が自分には効かなかったり、他の人では眠気が出ない薬でも自分は眠くなる、ということがめずらしくないのです。だから、眠くなる薬を選ぶ必要はありません。

【図表1】抗ヒスタミン薬の効果と眠気の比較

特に避けてほしいのが、市販の総合感冒薬や鼻炎薬に含まれる第一世代抗ヒスタミン薬(クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミン等)です。これらは眠くなるだけでなく、眠気を自覚していない状態でも注意力や反応速度が客観的に落ちることが実証されています(※3)。市販の「○○鼻炎カプセル」といった製品の多くにこの成分が入っていますので、購入前に成分表示をよく確認してください。

花粉症の治療には、第二世代抗ヒスタミン薬(フェキソフェナジン、ロラタジン、セチリジン、エピナスチン等)をおすすめします。これらの多くはドラッグストアでも購入できますし、耳鼻科を受診すれば適切に処方されます。眠気などの気になる副作用があれば、同じ第二世代でも別の薬に変えることで改善することがあります。自分に合う薬が見つかるよう、医師に遠慮なく相談してください。

※3 Shamil K, Prakruti P, Gandhi Anuradha M, Shah Bela J, Desai Chetna K. Old versus new antihistamines: effects on cognition and psychomotor functions. J Fam Med Prim Care. 2022;11(10):5909-5917.

目には「抗アレルギー点眼薬」

そして目の症状には、鼻症状とは別の対策が必要になります。飲み薬は鼻や皮膚の症状には効果を発揮しますが、目のかゆみ・充血への直接的な効果は限定的です。目の症状には、直接作用する抗アレルギー点眼薬を使いましょう。

まずは内服と類似の抗ヒスタミン薬の含まれた点眼薬がおすすめです。1日2〜4回、規定量を継続的に点眼しましょう。かゆみがひどい場合はステロイド点眼薬が処方されることもありますが、継続的に使うと眼圧が高くなって視神経を圧迫して目が見えづらくなる「ステロイド緑内障」になる恐れがあり、最悪の場合は失明するリスクもあります。ですから、眼科の医師に診察を受けたうえでの使用がおすすめです。

もうひとつの選択肢として、「アレジオン眼軟膏(0.5%エピナスチン塩酸塩眼瞼クリーム)」があります。従来の目薬と違い、まぶたに塗るタイプで、目を開けずに就寝前に1回塗るだけです。特に目薬をうまく差せない小さなお子さん、コンタクトレンズ使用中の方、点眼が難しいご高齢の方に向いています。