反抗期のラベルで見えなくなるもの
このように、大人には「言い訳」に聞こえる子どものやや強引な言い分は、子ども自身が抱えている「納得できない思い」や「わかってほしい気持ち」の表れかもしれないのです。自分の思いをわかってもらえない苦しさから、時に強い言葉や態度を出すことで、「わかってくれよ!」と大人に助けを求めている可能性があります。
だからこそ、「反抗期だから」とその子の状態を決めつけたり、子どもの話を「言い訳だ」と安易に判断して話を遮ったりしないでほしいのです。おそらく、そのような決めつけをする大人に対して、子どもはより反抗をすることでしょう。なぜなら、その大人は自分という存在ではなく、「反抗期」という言葉だけを見ているからです。
発達心理学上では、幼児期のいわゆる“イヤイヤ期”を「第一反抗期」、思春期のいわゆる“反抗期”を「第二反抗期」と呼びますが、それぞれ必ず出現するものではありません。そのため、「反抗期」というラベルを一方的に貼ってしまうと、その子が見えなくなってしまう可能性があるため、私はこの「反抗期」という言葉を慎重に取り扱うというか、ほとんど使わないのです。
子どもの主張を受け止めるのが基本
「反抗期はあったほうが良い、無かったら良くない」といった話もよく聞きますが、正直な話、私は「反抗期」という言葉にとらわれること自体が、目の前にいる子どもの思いや気持ちを軽視することにつながるのではないかと思うのです。
大切なのは、「反抗期かどうか」ではなく、「この子が今、どんな気持ちでこの言動をしているのか」に目を向けることではないでしょうか。
子どもであっても、理由なき反抗はありません。
その子が示す反抗の裏には、切実な思いが隠れているかもしれないのです。だからこそ、正論や説教で子どもを押さえつけたり、ましてや「反抗期」とレッテルを貼ったりするのではなく、子どもの主張に耳を傾け、しっかりと受け止める。その姿勢こそが、子どもの反抗を理解するための基本姿勢だと私は思うのです。


