「戦争が起こる」に言い返さなかった

たとえデマ投稿をプラスの方向に利用できなくても、ただ「攻撃材料にしない」だけで効果はある。実際に今回、自民党は「戦争が起きる」系の風評には、基本的に立ち向かわなかった。あまり“野党との対決姿勢”を表に出さず、「優しい女性首相」のイメージで押し通した結果、これだけの圧勝となった点もあるだろう。

何を言われてもキッパリ無視をする。その姿勢を評価して、1票を投じた有権者も少なくないはずだ。ライバルから攻撃されればされるほど、相対的に好感度は上がる。一度そのシステムが構築されてしまえば、強い援軍となる。

もちろん「デマを広げられても、黙って見ていろ」と言いたいわけではない。同時並行で、警察への通報や、民事での法的措置は行えばいい。しかし表向きには触れず、そのぶん政策や人柄などの説明に割く。

有権者は、政治家の胆力を見定めている。そう考えると、デマを敗因の中心に据える政治家は、まだ本当の敗因を直視していないように思えるのだ。「他責でムキになっている」と感じさせないためには、デマを手玉に取るくらいの態度が、ちょうど良いのかもしれない。

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