「遺憾」と「極めて深刻」の使い分け

日本政府(官房長官や外務省)の会見では事案の深刻度に応じて、主に以下のように表現が使い分けられている。

「誠に遺憾」「厳重に抗議」:尖閣周辺で領海侵入が発生した際に用いられる、最も一般的な強い反発の表現。
「断じて容認できない」:日本の主権侵害に対する明確な拒絶の意思を示す場合に使われる。
「極めて深刻」:接続水域での航行が常態化し、行動が質的にエスカレートしているとの認識を示す際に用いられる。

特に耳馴染みがあるのは「誠に遺憾」だろう。尖閣周辺に限らずよく使われるフレーズで、外交上の不快感や意に染まない事態であることを示す。意図の解釈に幅があり、誤解や事故の可能性が残る事案に対して用いられる。度重なる領海侵入は「遺憾」で済ませられることだろうか。

そして何よりも問題なのは、この定型句が単体ではもはやなんの効力も持っていないことだ。