「相互直通運転」も遅延の原因に
「相互直通運転」の問題は、直通先の鉄道で何らかの遅延が発生した場合に、乗り入れ先の鉄道路線に影響し遅延することだ。
これは遅延証明書の発行状況を見ればすぐにわかる。東京メトロの場合、有楽町線や半蔵門線、副都心線など相互直通運転を実施する路線は毎日のように遅延しているけれど、銀座線や丸ノ内線など、相互直通運転を実施しない路線の遅延は少ない。これは東急電鉄も同様で、東横線や目黒線で遅延が多いけれど、東急多摩川線や池上線など独立路線は遅延が少ない。
相互直通運転の遅延対策は「相互直通しない」だ。しかし相互直通の利便性は大きい。取りやめるわけにはいかない。そこで、大幅な遅延がある場合は相互直通運転を停止し、境界駅で双方の折返し運転を実施する。
このほか、鉄道事業者側の対策として、乗客が集中する「急行」の運転をやめる(東急電鉄)、駅で2本の線路を使って「交互発着」する、先に停車した列車が発車する前に、あとから来た列車を停車させる、といった選択肢がある。通常は先に駅を出た列車のあとで後続の列車が駅に到着するけれども、線路を2本使えば同時発着が可能になり、後続の電車が遅延しない。
「絶対に遅れる電車」との付き合い方
遅延の理由は以上だ。しかし、鉄道利用者としては、説明されて理解できても、納得できない。納得できないけれど、通勤通学する限り、遅延ばかりのだらしない電車と付き合わなくてはいけない。悔しいが仕方ない。
通勤通学電車とストレスなく付き合う方法は「先手を打つ」と「切り替える」だ。まずは「日本の鉄道は時刻に正確」という幻想を捨てよう。電車は遅れる。定刻に来ない。だから10分早く家を出よう。遅延を見越して先手を打つのだ。
朝の10分は貴重だ。特に寒い冬はギリギリまで寝ていたいし、起きたところで心身の起動に時間がかかる。そう、電車も遅れているけれど、あなたの所作も遅れがちだ。
だからまず、自分でできる対処として、10分前の電車に乗るべく行動しよう。これで10分前の電車が遅れても定時に出社できるし、授業に間に合う。なんだか負けた気がするけれど、残念ながらアイツ(鉄道)は時間にルーズな友人だ。どうにもならない。
駅に10分遅れで到着しても、10分前に発車する電車が10分後に来てくれたら、会社や学校に遅刻するといった影響は小さくなる。問題は「10分経っても電車が来ないとき」だ。この場合は電車をあきらめよう。時間にルーズなアイツを見限ろう。じっと再開を待つより他のルートを選ぼう。経路を「切り替える」のだ。そのために振替輸送という制度がある。
