ある日突然、自宅のトイレが壊れたらどうすればいいか。そんな不安を解消するサービスを展開しているのが、三菱商事グループ企業のホームサーブだ。2020年に立ち上げた「住宅設備修理のサブスク」は、お客様満足度97%、契約更新率も約94%に上る。一体どんなサービスなのか、得永泰裕社長を取材した――。
ホームサーブ代表取締役社長の得永泰裕氏
撮影=西田香織
ホームサーブ代表取締役社長の得永泰裕氏

「急な家のトラブル」を解決するサービス

トイレの故障、水道栓からの水漏れ、エアコンの不具合など、住居設備の急なトラブルが起こった際、どう対応するだろうか。

インターネットで修理業者を調べると、数多くの結果がヒットし、どこも「電話一本ですぐに駆けつけ」「出張費無料」など同じような謳い文句を掲げているので、どこに頼んでいいかまずは迷ってしまう。

慌てていることもあり、たまたま目についたところにきてもらうと、作業費、部品代、延長料金などが加算され、料金があっという間に数万円に膨れ上がる。中には、便器を外しておいて、「50万円を払わないと代わりの便器を取り付けない」というような悪質な業者もある。

このように「どこに頼んでいいかわからない」「適正な料金なのか判断できない」という問題を解決するサービスが最近注目されている。

顧客満足度約97%、契約更新率約94%

最低1カ月あたり590円を払うことで、1年間は何回依頼しても修理金額最大30万円までは自己負担ゼロという、いわば「住宅設備修理のサブスク」だ。運営元により選定された業者が対応するので、安心感もある。

2020年のサービス開始から、6年間で契約件数は35万件に伸びてきた。お客様満足度約97%、さらに契約更新率も約94%と高い。

しかし低価格であるため「何か裏があるのでは」と考える人も多いだろう。そこで今回は、サービスの運営元であるホームサーブに話を聞き、なぜそこまで安いのか、本当に信頼できるサービスなのか、また急成長の理由などについて探った。

「日本には、“住宅の隠れた危機”という大きな課題がある。この社会課題に対してイノベーションを起こしていきたいと考えている」

と語るのが、代表取締役社長の得永泰裕氏だ。

元は三菱商事で中東やアジア・アフリカ地域のインフラを担当。世界には、水や電気、ガスといったインフラの普及率が30%、40%というところもある。日本は当たり前のようにそれらが使える国だが、その暮らしの当たり前や常識も、実は危うくなってきているのではないか。そうした危機意識を抱くようになった。