トイレタンク水漏れの修理費は約2万5000円
1カ月あたり590円という手頃な料金を実現できているのは、いわゆる「規模の経済」の考え方だ。多くの利用者に提供することで、修理手配や業務プロセスを効率化することができる。
全国約620社超の工務店ネットワークを有するが、自社で工務店を抱えず地域密着のパートナー企業と連携するモデルにより固定費も抑えられている。業務も標準化・平準化することで、1件あたりの処理コストを抑えているという。
実例としては、以下のようなものが挙げられる。
1) トイレタンクの水漏れ:タンクから水がチョロチョロ出続けていたケース。ボールタップとフロートバルブの経年劣化が原因で、部品交換で対応。実費相当額は約2万5000円。
2) キッチンの排水詰まり:水が流れずシンクが塞がるケース。油汚れ等による通常使用での詰まりが原因で、蛇腹配管の分解清掃と高圧洗浄で対応。実費相当額は約2万8000円。
3) 地中の給水管漏水(屋外):水道メーターが回り続けていると検針員が指摘したケース。地中給水管の破損が原因で、給水管の交換で対応。実費相当額は約22万円。
得永氏によると、「住宅設備の耐用年数は10〜15年で、壊れやすくなる。また1カ所だけでなく、複数箇所に出てくる」とのことだ。
「怪しいサービスなんじゃないの」と門前払い
冒頭にも説明したように、サービス開始から6年間で契約件数は35万件まで増えてきた。直近3年間では、年間で10万件ずつの増加、4年間の平均成長率も約65%となっている。
しかし、最初から順調だったわけではないという。
「まったく新しいサービスのため、わかってもらえない。お客様にご案内をしても、『何のためのサービスなの』『怪しいサービスなんじゃないの』と、門前払いばかりだった」
まずは生活者インタビューやパイロット運用を通じ、サービスの価値がもっとも伝わる顧客セグメントを検証。並行して、地域の工事店と連携して修理の現場での実際のプロセスや業務負荷を可視化し、双方にとって無理のないオペレーションモデルを構築した。
さらに、「自宅に上がる」という、信頼性が求められるサービスだからこそ、電力会社や郵便局といった、地域の生活インフラ企業と連携することがサービス定着の鍵になると考えた。

