地元の電力会社からという形でDMを送付
得永氏によると、こうした生活インフラ会社の側も地域住民を対象とする新しいサービスを探しているため、話を聞いてくれる確率は高かったそうだ。またマーケティングから顧客のフォローまで一貫してホームサーブ側が行うため、生活インフラ会社からすればリスクを負う必要がない。
具体的には、例えば地元の電力会社からという形で、各家庭にダイレクトメールを送付する。信頼性や安心感があるため、ダイレクトメールを見てくれる確率がグッと上がる。1カ月あたり590円で何回修理しても無料、という内容が刺さって、コールセンターに電話をかけてくる、というわけだ。
契約の説明業務を担当するコールセンターを経験した社員によると、「『590円なら、年金暮らしでも1食我慢すればなんとかなる。お守り代わりになるから』と契約するお客様もいる」とのことだ。
いざという時にすぐに相談できること、また、業者はホームサーブが目利きを行った企業であるため、安心して依頼できるということもポイントになっている。
ホームサーブが業者の目利きをどう行っているかというと、電気やガスなどそれぞれの組合に入っていることがまず契約の条件となっているそうだ。さらに修理の後にはお客にフォローアップコールを行っており、評価が低い場合、その業者には次に仕事を回さないようにすることで、全体のサービス品質を保持していく仕組みだ。
関東にまだ進出できていないワケ
2020年の1月、まず中国電力とパートナー契約を結んだ。先例や実績が示せるようになったため、他の地域でもパートナー企業を楽に見つけられるようになった。現在までに、パートナー企業は11社、連携自治体は4自治体に上っている。
ただ、関東にはこれから本格進出となる。規模の大きなところほど、実績が求められるからだ。近い将来、関東までサービス圏を広げていきたいという。またこれと並行し、「ホームサービス」としてのブランド認知向上にも注力していく。まずはBS、CS等でのCMや、ブランドのマスコット作成から始めたそうだ。
「まずはマーケットの認知度が上がっていくことを望んでいる。そのためには、競合が入ってくれるのもいいことだ。誰もが抱える困りごとを、安心して解決できる社会にしていきたい」
確かに住宅設備の故障は誰にとっても身近なトラブル。また、高齢の親が心配という人も多いだろう。本サービスは、そうした消費者の心配事にうまくマッチするサービスとなっている。料金が安く「お守りがわり」の感覚で気軽に利用できることも、契約率の伸びにつながっていそうだ。

