独占がもたらした「高すぎる火葬料金」

東京博善は24年12月、全東京葬祭業協同組合連合会(全東葬連)を脱退した。全東葬連は東京都葬祭業協同組合など都内の葬儀組合で構成されている。脱退は全東葬連の長年の商慣行から逃れるためだったが、全東葬連を構成する葬儀社からすれば「秩序を乱す行為」であり、火葬料金の事前打ち合わせをしない姿勢と併せ、東京博善の「独占がもたらした身勝手」と映る。

伊藤博敏『火葬秘史 骨になるまで』(小学館)
伊藤博敏『火葬秘史 骨になるまで』(小学館)

東京博善は反発を受けても葬儀業界と馴れ合わずに経済合理性の追求を続ける方針だが、「東京都の高過ぎる火葬料金」に対する批判が止まない。

都議会では立憲民主党などで作る会派が2025年9月22日、「火葬料金引き下げに関する要望」を都に提出し、公明党東京都本部は「火葬料金の設定を都道府県知事の認可制にする」といった要望書を福岡資麿厚労相に提出した。こうした動きを受けて小池百合子都知事は、9月30日の都議会定例会で「民間火葬場に対して適切な指導を行えるようにするための法改正を国に要望する」と述べた。

行政や葬儀業界との軋轢は強まるばかりだが、大切なのは火葬場の持つ公共性と都民の利便性を失ってはならないこと――。東京博善は今後もこの難しい課題を抱え続けるのである。

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