「悩みの仕分け」が回復の第二歩
悩みやストレスは、次の3つに大別できます。
①「自分で解決できること」
②「自分で解決できないが、誰かの助けを借りれば解決できること」
③「自分でも他人でも解決できないこと」
この3つのうち、まず、自分のストレスが、どれに相当するかを判断します。このとき、患者さん自身に判断してもらいます。
たとえば「将来に漠然と不安がある」というのは、誰が解決できるでしょうか。自分で解決できるなら、今すぐ解決してください。誰かに助けを借りて解決できることなら、誰かに相談して解決してしまいましょう。
自分でも他人でも解決できないなら、その悩みをもっているだけ損でしょう。手放すことをお勧めします。
不安というものは、そのことを考えているうちに増大していきます。うつになる人は、漠然とした不安をふくらませ、その不安のとりこになっています。解決できない不安は、悩むだけ損です。
僕は患者さんに対して、「解決できない不安は、手放しましょう」といっています。将来が不安だという人に対しては、「今を楽しみませんか」と提案しています。
捉え方は変えられる
事実や出来事はひとつでも、解釈は無限大です。どのように解釈するかは十人十色で、うつになる人は、「うつになるような解釈」をします。
たとえば、リストラに遭ったとしましょう。
「これでは経済的に行き詰まってしまう。次の就職先が見つからないなら、死ぬしかない」
と思い詰める人がいます。いっぽう、「これでやっといやな上司から解放された」とか、「合わない仕事(会社)をそれなりにがんばってきたけれど、これで踏ん切りがついた。これからは、好きな仕事をやろう」などと、肯定的、前向き、楽観的にとらえる人もいます。
前者のようなとらえ方をすれば、心は鬱屈し、うつっぽくなってきます。死にたくなる人もいるかもしれません。それに対して、後者のような考え方をすると、やる気が出て、肯定的、能動的に生きていくことができます。
出来事を、「肯定的、能動的、楽観的」にとらえる人と、「否定的、受動的、悲観的」にとらえる人とでは、その出来事に対する感情(反応)が違ってきます。

