外国人が増え続けた先に何があるのか。ドイツ在住作家の川口マーン惠美さんは「大晦日の花火、クリスマスマーケット……そんなささやかな“ドイツらしさ”は、国が大量に受け入れ続けた移民らによって、消えつつある。振り返れば、転機は2015年にあった」という――。

大晦日のドイツで起こっていたこと

ドイツ公共第1放送は元旦の20時のニュースで、「大晦日の夜は概ね平穏に過ぎた」と報道。

ところが、実はその日の午前のニュースでは、今回もまた(!)暴動紛いの騒ぎがエスカレートし、負傷者が多数、そして死者まで出たことを詳細に伝えていた。

騒ぎの主役は言わずもがな、移民・難民である。

ちなみに同放送局は、2015年の大晦日にケルンの大聖堂前広場で、主に中東や北アフリカの移民、難民、および難民申請者による700件を超える婦女暴行事件が起こった時にも、しばらくは沈黙を保った放送局だ。

政府の都合を忖度し、肝心のところで外国人を擁護する体質は、今もさほど変わっていないらしい。あるいは、毎日、20時のニュースを見てくれている50年来のお得意さんを不安な気持ちにさせないための思いやり?

真実は、この深夜、いくつかの都市では危険なロケット花火に狙い撃ちされた警官が立ちすくみ、救急隊員が逃げ惑っていたのだ。

映像を見ると、花火というよりロケット弾が、すごい勢いで連続発射され、しかも、上にではなく、間違いなく人間(主に機動隊)や警察の車両を狙っている。

ドイツ公共第2放送「ZDF」(2026年1月1日放送)がYouTubeで配信したニュース動画。動画内、6分台~花火が警察官に向けられている映像が流れる。

そしてメディアは沈黙した

もちろん、こんなものが許可されているわけはなく、自家製である。その他、暗闇の中で燃え上がる自動車やバス、あるいは、道の真ん中に引き摺り出されて炎に包まれる大型のゴミのコンテナetc.。

ベルリン・ノイケルンの破壊され燃え尽きたバス
写真=iStock.com/JARAMA
※写真はイメージです

そして、ベルリン市だけでこの夜、4000人以上の警官が出動、430人の暴徒が拘束された。警官のうち35人は強力なロケット花火で負傷している(2名は重症)。消防隊員までが今年からは襲撃に備えて、ボディカメラを装備していたという。

また、全国的にも花火の爆発で数多の負傷者が出た。

ビーレフェルトでは18歳の青年2名が死亡(やはり自家製の花火の暴発で)。なお、ベランダに打ち込まれたロケット花火で火災の発生した家屋も複数あった。いったいどこが「概ね平穏」なのか?

いずれにせよ、日本でこんなことが起こったら、向こう1カ月はワイドショーの話題を独り占めするだろうが、ドイツではこれら忌まわしい出来事は、翌日にはすでにニュースから消えていた。