2025年参院選において「日本人ファースト」を掲げる参政党が躍進した前後から、在日外国人問題は急速に社会争点化している。なかでも注目を集めがちなのが、外国人犯罪に関する議論だ。
埼玉県川口市における在日クルド人コミュニティをめぐるトラブルはその象徴的事例だろう。実際のところ、市内における外国人犯罪率はほぼ変化がないともいわれるが、児童が巻き込まれる交通事故や性犯罪などは社会に強いインパクトを残している。
さまざまな国籍の外国人が複合して関与する事例も
コロナ禍以降は、逃亡した元技能実習生のベトナム人(ボドイ)やカンボジア人らによる窃盗被害の拡大も目立つ。近年の銅価格の高騰に合わせて、工事現場や屋外ソーラーパネルなどの銅線の大規模窃盗が横行し、2023年の被害総額は銅だけで約97億7900万円にのぼった。2025年はこれを上回るとみられている。
カーディーラーに屋外展示された車両や、屋外の高級盆栽など、換金性が高い物品の窃盗も活発だ。ドラッグストアの化粧品の組織的万引きも目立ち、外国人犯罪者による被害額は日本人によるものの8倍に及ぶとする警察発表もある。
実際に現場で取材をおこなうと、ベトナム人ボドイが盗んだ中古車をカンボジア人偽装難民が購入、同じくカンボジア人らの窃盗銅線を中国人が経営するヤード(スクラップ金属買取所)が大量購入して中国に輸出、各国の不法滞在者らに向けて中国人業者が偽造身分証を販売……。と、さまざまな国籍の外国人が複合して関与する事例も目立つ。ヤミ経済の地下茎は大きい。
加えて、コロナ禍前後から急増した中国人富裕層移住者による不動産の爆買いや、彼らが賃貸物件オーナーとなった場合の違法民泊営業や家賃トラブルなども懸念されている。
日本社会をおおいはじめた、外国人に対するうっすらとした警戒や嫌悪感。その感情をすくい取った現象のひとつが、参政党の躍進だったと考えていい。「外国人を叩き出せ」といった極端な排外主義が、今後は拡大していく懸念も強い。
だが、いっぽうで意識しなくてはならない事実がある。日本社会の少子高齢化を背景とした、労働者の外国人依存だ。

