高市政権になってから円安が加速している。中央大学の近廣昌志准教授は「アベノミクスと同じように、高市政権が市場原理を否定するのではないかと危惧されている。予算規模ありきの積極財政を続けていては、円が暴落する恐れがある」という――。
物価が高くなった原因「円が弱すぎる」
高市総裁の「責任ある積極財政」とは、一体なんなのか。成功すればどうなり、失敗するとどんな結末を迎えるのか。
女性初の総理というだけでも輝いて見えるし、ここ数年、方向性が不明確で「決められない政治」が続いてきたが。そうした混沌とした状況を打開できる光が見えてきた。だが、市場との対話、特に金融市場との対話を重視しなければ、最悪の場合、1ドル=250円という「屈辱」が待っている。
現在の物価高は、何も量的金融緩和政策によって景気が良くなったからではない。むしろ、市場原理を否定し続けてきた量的金融緩和のせいで、円が弱くなってしまったことと、企業の価格支配力が高まっていることによる。
企業利益が企業内部に貯められ、ないしは株主に還元されるのか、それとも労働者に分配されるのか、これも大事な側面だが、円の対外価値が異常に弱いことが、物価高の要因として重要である。いま求められているのは、円の価値が弱すぎる現状を解消させることなのだ。
トランプ大統領が米国の金融政策に影響を及ぼして金利を上げさせないように働きかけている一方、日本は行き過ぎた低金利政策の是正が必要であり、日米の金利差は縮小に向かうとみられており、日銀は12月19日、政策金利を0.50%から0.75%への引き上げを決定した。
それでもなお、円の価値が異常に弱いのはなぜか。
【Close-up:新年に読みたい「お金の話」】の関連記事はこちら
・「年金だけで暮らす人」は早々に手放している…50代までに捨てておくべき「老後のお金を食い潰すもの」8選


