内容を正確に読み取りたいときの読書法

こうした傾向は、読書においては特に速読や飛ばし読みを行う際に強くなります。情報を速く処理しようとすると、脳は自分が求めている情報にのみ注意を集中させ、それ以外の重要な情報を見逃しやすくなるためです。これによって本の内容全体に対する理解が浅く偏ったものになり、誤解や偏見をさらに強化させてしまうリスクがあるのです。

そこで重要になるのが、あえて「ゆっくりと丁寧に読む」ということです。いわゆる「精読」と呼ばれるものです。教育学者の齋藤孝さいとうたかしさんは、これを「遅読」と呼んでいたのが印象的でした。精読や遅読とは、自分の考えと合わない内容にも意識的に目を向け、多面的に内容を吟味しながらじっくり読む方法です。この方法をとることで、意識的に確証バイアスを抑え、より客観的かつ深い理解が可能になります。