モデルになったのはハーンの部下の女性
その女性、イライザ・ベルズランド(シャーロット・ケイト・フォックス)のモデルは、エリザベス・ビスランド(1861-1929)という。実際、ヘブンのモデルであるラフカディオ・ハーンとは、若い時期からたがいに影響をあたえ合った。
ジャーナリスト兼小説家、エリザベス・ビスランド(写真=『IN SEVEN STAGES: A Flying Trip around the world』より/PD US/Wikimedia Commons)
ルイジアナ州のプランテーションに生まれたビスランドは、南北戦争で疎開したのちに実家が困窮。10代にして文筆の世界に足を踏み入れたが、そのきっかけは、ハーンが書いた記事を読んだからだったという。その後、タイムズ・デモクラット社という新聞社に記事を投稿するようになり、まもなくニューオーリンズの同社に赴いて入社する。そこで文芸部長を務めていたのがハーンだった。
その後、ニューヨークに出て、新聞「ザ・サン」や雑誌「コスモポリタン」などの記者や編集者を歴任し、1889(明治22)年、大きな話題をつくった。出版社のニューヨーク・ワールドがネリー・ブライという女性記者を世界一周の旅に送り出すことになった。ジュール・ヴェルヌの小説『80日間世界一周』より短い期間で世界を一周するという挑戦で、このとき「コスモポリタン」も対抗して記者を派遣することを決定。選ばれたのがビスランドだった。
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