ユダヤ人にもいい顔をした「三枚舌外交」
ところが、イギリスはフランス、ロシアとサイクス・ピコ協定でアラブ地域の分割を密約した翌年の1917年、オスマン帝国と戦争を続けるためにはお金がかかるので、ユダヤ人に出してもらおうと考えます。そこで「ユダヤ人のナショナルホーム建設を認める」という「バルフォア宣言」を出しました。
イギリスは、ユダヤ人の「シオニズム運動」(19世紀末にヨーロッパのユダヤ人の中に高まった「ユダヤ人国家建設運動」)を支持するというもので、イギリスの外務大臣バルフォアが、ロンドンのユダヤ系財閥のロスチャイルドへ書簡を送っています。イギリスは矛盾する約束を同時にしていたのです。これが悪名高い、イギリスの「三枚舌外交」と呼ばれるものです。
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