仕事のデキる営業マンはなにが違うのか。結果を出せる営業マンは、どんな工夫をしているのか。キーエンスに13年半在籍し、営業サポート事業を展開する企業を創業した齋田真司さんは「営業電話で『忙しいからまた今度』などと断られたときほどチャンスだと考えるべき。取引先に訪問するという姿勢は絶対に崩さず、相手の事情を尊重しているフリをしながらアポ取りにつなげるといい」という――。(第1回)

※本稿は、齋田真司『キーエンス 最強の働き方 新人からベテランまで、最短で成果を最大化するシンプルなルール』(PHP研究所)の一部を再編集したものです。

電話で話す男性
写真=iStock.com/kuppa_rock
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相手の心を掴むキャッチフレーズを作る

アポ取りをする相手が決まったら、電話をかけます。大前提として、とにかく元気な声を出すこと。当たり前すぎますよね。でも、意外にできていない人も多いのではないでしょうか。

緊張するのはしかたありませんが、小さな声でぼそぼそしゃべってしまうと違和感を持たれるどころか、印象が悪くなります。こちらから話すべき内容は事前に台本を作り、頭の中に入れておきます。

アポ取りのトークを録音したものを自分で聞いたり、ロールプレーで事前に練習たりして、相手が感じるかもしれない違和感を取り除いておく。準備がしっかりできてさえいれば、あとはそれを実践するだけです。

ここでとっておきの「愛されテク」をお伝えしましょう。それは、相手に興味を持ってもらえそうな商品を一つ決める。そして、電話越しにCMを流すようなイメージで、その商品にわかりやすいキャッチフレーズを付けて紹介することです。たとえば、衝撃や圧力に強いセンサーを売り込むなら、こんな感じ。

営業「キーエンスの齋田と申します! 本日は、新発売の『ゾウが踏んでも壊れないセンサー』をご紹介したくてお電話しました!」

ちょっと話を聞いてみたくなりませんか?

「10年間メンテ不要でほったらかしでいい」
「油にジャブジャブ浸けてもOKの」
「マッチ箱より小さい」

などなど、その商品の特徴を端的に表す、そして思わず興味を持ってしまうようなキャッチフレーズで相手の心をつかみます。相手が食いついてくれたら、こっちのもの。