学歴による所得格差はもはや看過できない

社会の公正という観点でも、本人の努力の問題だけには到底できない学歴による所得格差というのは、もはや看過できないのではないでしょうか。加えて、過労や仕事を通じた精神障害の増加(正確には「精神障害に係る労災請求件数」の増加)なども憂慮します。

【図表2】精神障害にかかる労災請求件数の推移
出典=『学歴社会は誰のため』(PHP新書)

よって、間違いなく現行社会の見直しは迫られていると考えますが、私が問いたいのは、口角泡を飛ばしながらの学歴論争やら言説やらは、「具体的に何をどう見直せばいいのかを教えてくれますか?」ということなのです。