聞き手をたてるアイコンタクト
「表情はとても正直だと思う。聞き手は話の内容だけでなく、その人の表情からも何かを読み取ろうとするものだ。目をそらさずにまっすぐに相手を見るアイコンタクトは、話し手の自信の表れとしても重要だし、相手を尊重することにもつながる」
自信がないときや後ろめたいとき、人はつい視線を外しがちになるけれど、逆に聞き手の目を見て話すことで、自信を感じてもらいやすくなるだろう。自信を感じれば、より話への信頼度も高まっていくはずだ。また、話し手がほかの人間の目ばかり見て自分の目を見ていないとき、自分がないがしろにしているように感じる人もいるかもしれない。話をするときには、できるだけひとりひとりの顔を見ることで、聞き手もより一層心を開き、話を聞いてくれるようになるものである。
相手が少人数で距離が近く、目を見ると萎縮するならば、目の周り(たとえば目と目の間、こめかみなど)を見るようにするだけでもいい。もちろん、直接目を見たほうがより印象は強いのだが、これだけでも印象は変わるはずだ。
もし相手が大勢なら、まずは自分の話を肯定的に聞いてくれる人物(うなづいてくれる、穏やかな表情を見せる)を3か所ほどに見つけだして、その人たちを順番に見て行けば、まるで会場全体の人とアイコンタクトをしているかのように見えるだろう。
言葉も態度もポジティブにする。ほんの少し前向きな言動を選択するだけで、話の成果は驚くほどあがるはずだ。
[参考資料]
上野陽子、2011、「スティーブ・ジョブズのプレゼンテーションにおける表現方法研究」東北大学
『スティーブ・ジョブズに学ぶ英語プレゼン』(上野陽子著 2012年 日経BP社)