何もしない空白の1日を、意識的に設けているか?

あなたが保険の営業マンであると仮定します。「あと3日で1億円の売り上げが必要だから、なんとか頼む」と上司から言われたら、どうしますか。3日で1億円というのは、一般的な営業マンのノルマの20倍は軽く超えています。

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Step4 収支を計算する

手当たり次第に顧客に連絡して、「保険に入ってくれませんか」と打診するでしょうか。しかし、このようなやり方でノルマを達成することは、まず不可能です。このようなとき、すぐに動きにかかるのは、じつは「稼げない人」です。

私ならすぐには行動しません。最低でも6時間は部屋にこもって考えます。過去2年分の手帳を開いて、訪問した顧客の顔を1人ひとり思い出しながら、どの顧客であれば1人で1億円の保険料を払ってくれるかに考えを巡らせます。

「誰であれば、私の頼みを聞いてくれるだろうか」。こういった発想ができるのも、すでに自分が相手の評価軸で行動してきて、相手からの信頼を獲得しているからです。このようにして確実に1億円を売り上げるための戦略を練るのです。

これは私が保険の営業マンだった頃に、実際にあった話です。このときは、ある銀行の副頭取に相談したところ、その場で1億円の保険料を出してくれました。

成功する人はみな、何をすべきか、何を捨てるべきか、1人になって考えるための時間を設けています。孤独であるだけでなく、脳に汗をかく大変な作業ですが、自分の頭で考えることでしか自分が進むべき道は見えません。しかし、自分の軸は何で、現状の問題は何かを突き詰めて考えていくと、次にやるべきことが見えてくることも確かです。そうすることで自然と不安も消えます。

また、考え抜いても答えが見つからないときは、マッサージを受けに行くとか、映画を観に行くとか、別のことをやってみることをお勧めします。場所を変えたり、視点を変えたりすることで、ふといいアイデアが思い浮かんだり、「自分はなんて小さなことで悩んでいたのだろう」と気持ちが軽くなるものです。

1週間、1カ月の予定をぎっしり詰め込むのでなく、1人になってふと立ち止まる時間も組み込む。「稼ぐ人」になるには、メリハリの利いたスケジュールの組み方も習得したいものです。