「私は1位、1位、1位、1位でした」
昭和期の女性の受験天才も紹介したいと思います。
1970年頃、さいたま市立高砂小学校では、同校始まって以来の天才少女が現れたと話題になっていました。こちらの天才少女とはみなさんご存じ、今では政治家やコメンテーターとしてご活躍の片山さつきさんであります。彼女は当時から「神童」として近所ではちょっとした有名人だったようです。
彼女の華麗なる経歴を振り返ってみましょう。
片山氏は東京帝国大学の数学科を出た数学者・朝長康郎の娘として生まれます。小学校時代は開校以来の受験天才だと持て囃され、当時首都圏の女子で最も難易度が高かった東京教育大学附属中学(現・筑波大学附属中学)に難なく合格・進学します。ここでもトップを独走し、全国模試でもたびたび1位を獲得するなど、神童ぶりを遺憾なく発揮します。
当時圧倒的な地位を誇った東京大学文科一類に現役合格し、進学します(同じ年に岸田首相も東大文一を受験しておりますが、儚く散っておられます)。
卒業後、当時日本で最も優秀な人が集まると言われた大蔵省に入省し、配属された主税局調査課でも抜群の事務処理能力を発揮します。2004年には女性初となる主計局主計官に就任しています。まさに受験天才の極致でしょう。
面白いエピソードがあります。
先ほど取り上げた鳩山邦夫氏(高校の先輩後輩の関係でもあります)との異次元の受験天才トークです。まだ財務省の役人だった片山さつき氏と邦夫氏が受験の話になり、「先生は高校時代、全国模試で1位、1位、3位、1位だったそうですね」と片山氏が尋ねると、邦夫氏は満足そうに「そうだ」と答えます。
すると片山氏が「私は1位、1位、1位、1位でした」と勝ち誇ったように言ったというのです。これに邦夫氏は「あの女はなんだ!」とご立腹だったということです(日刊ゲンダイ2010年3月18日号より)。