和食は意外とむし歯リスクが高い

また同じ素材でも、調理法によって、むし歯リスクが異なります。

ジャガイモなら茹でた芋かポテトチップスかで、まったく違います。茹でた芋は軟らかく、比較的早く分解されて口の中に残りにくいので、むし歯リスクが低いのです。一方、油で揚げたポテトチップスは脂質が多いため分解されにくく、口の中で長くとどまりやすくなります。それだけ、むし歯リスクが高まります。

また意外に見逃されがちなのが、和食です。「和食はヘルシー」というイメージがありますが、砂糖を使うものも多く、むし歯リスクが高くなりがちです。煮物や煮魚など甘辛く煮たものには砂糖がすべて入っていますし、酢飯すめしにも入っています。和食のときも、使う糖をむし歯リスクゼロのキシリトールやラカントSなどに置き換えると、リスクをなくすことができます。

写真=iStock.com/ken6345
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【処方箋】
芋は揚げるより茹でる、砂糖をキシリトールなどに置き換える

口臭の原因は「舌の苔」にある

【カン違い】
口臭がするのは歯周病のせい

口臭の6割は、舌の表面にできる舌苔のせい

エチケットとして、口臭を気にする人は少なくありません。

口臭の原因は食べ物もありますが、ほかにむし歯や歯周病が原因の場合もあります。あるいは内臓の疾患による口臭もあります。とくに歳をとると歯や体の病気が原因の口臭が増え、気にするお年寄りもいますが、じつは食べ物以外で一番多い口臭の原因は、舌から発せられるものです。

舌の表面に、白いこけのようなものが付くことがあります。これを「舌苔ぜったい」といい、この舌苔が口臭のもとになっているのです。舌苔は、細菌の塊です。体に有害ではありませんが、口臭の原因となるので取り除いておきたいものです。

ドラッグストアに「舌ブラシ」という器具があり、数百円で買えますし、百均でも売られています。使い方は、鏡を見て舌の表面にある白いものをブラシで落とすイメージです。ブラシでこすって白いものがなくなればOKです。1日1〜2回落とせば十分で、私は朝食後の歯磨きのあとに行うようにしています。ただし、きつくこすると舌を傷つけるので、そっとなでるぐらいで十分です。

【処方箋】
1日1〜2回、舌ブラシで舌苔を取る