まず脳内温度を冷やす

大事な日の前というのは、緊張状態に置かれているので、自律神経の問題もありますが、「脳の温度が高くなっていること」が、眠れない大きな要因です。

そういう場合はまず、おでこの裏にある前頭葉を冷やして、脳内温度を下げることが必要で、それによって寝つきやすくなることがわかっています。冷やしたタオルや氷のうを用意するか、市販の熱冷まし用の冷却シートを使うと便利です。

その時々で、何をすればいいか異なることもありますので、このケースに限らず、まず自分がどういう状態で、どんな睡眠術がふさわしいかを考えることが大切です。

同じ「眠れない」という状態でも、眼精疲労で眠れないといったときは、「ホットアイマスクを使って目を温めることで副交感神経のスイッチをオンして、リラックスモードにする」という方法が最適である場合があります。

上を見上げると気道が広がって呼吸が深くなる

眠れないときは上を見上げましょう。一度、ベッドから出てもいいと思います。

上を見上げると気道が広がって呼吸が深くなり、リラックスしやすくなります。

眠くなるまでリビングで過ごしてもいいでしょう。

私の場合、星座の位置や人工衛星が飛んでいる場所がわかるアプリを見るのが好きなのですが、ブルーライトカットメガネをかけながらそのアプリを見ていると、その後はちゃんと眠れることが多いです。

空を見ているとそのような効果もありますし、すごく自分がちっぽけに思えて、気持ちがラクになったりもします。海を見るときと同じですね。

写真=iStock.com/rushay booysen
※写真はイメージです

そして、星のまたたきにも「f分の1ゆらぎ(=リラックス効果のある自然現象)」があるので、副交感神経を優位にしてリラックスさせてくれます。

たき火の炎を見たり、川のせせらぎを聞くのも同じ効果があります。

視覚や聴覚だけでなく、触覚(外の風を感じる)や嗅覚(風が運ぶ匂いを感じる)なども含め、「f分の1ゆらぎ」を体感できると高いリラックス効果があります。

できる範囲でやってみてください。