当日に最高のパフォーマンスを引き出す2つの方法

当日に仕事でいいパフォーマンスを発揮するには複数のポイントがありますが、そのひとつは、交感神経と副交感神経のバランスをとり、自律神経を味方につけること。

アスリートを例に挙げるなら、重量挙げといった、一瞬で力を出すような瞬発系の競技では交感神経が少し優位なほうが望ましく、野球やサッカーといった競技では、交感神経と副交感神経、両方のバランスが整っているほうがいいと言われます。

そのように競技の種類によっても変わりますが、おそらく多くのビジネスパーソンの場合、両方のバランスが整っているほうがいいパフォーマンスになるはずです。

では、どんな方法で自律神経のバランスをとればいいのでしょうか。

1 呼吸法で自律神経を整える

自律神経を整える方法の中でも、呼吸は自分でコントロールでき、しかも、なんの道具もいりません。

私がよくおすすめしているのは、「ボックス・ブリージング」という呼吸法です。

【図表1】ボックス・ブリージングのやり方
(出所=『人生を変える睡眠術』)

ボックス・ブリージングとは、アメリカ海軍の特殊部隊であるNavy SEALsで採用されている呼吸法で、図表1のように「鼻から4秒息を吸って4秒止めて、口から4秒息を吐いて、また4秒息を止めて」を繰り返すというもの。

秒数の感覚をつかみにくい場合は、スマホのタイマーを使うといいでしょう。

2 ガムを噛む

本番の前に、ガムを噛むのもおすすめです。

ヒラノマリ『人生を変える睡眠術』(大和出版)
ヒラノマリ『人生を変える睡眠術』(大和出版)

メジャーリーガーやアスリートなどを見ていると、試合中にガムを噛んでいる方が多いですよね。緊張していると交感神経優位になりすぎてしまうので、ガムを噛むことで、リラックスの副交感神経のスイッチをオンにしているわけです。

それだけでなく、ガムを噛むと脳への血流が10~40%増加するとも言われていて、脳の活性化という面でも有効です。

ガムの味は、ミントでもなんでも、好きな味のものを選んでかまいませんが、噛むときは、意識してしっかり噛むことが大切です。

ただ、頭が冴えてしまうので、夜寝る前のガムはおすすめしません。

最近は、普通のガムよりも硬くて咀嚼回数を増やすようなものも出ているので、試してみるのもいいと思います。

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