歩数までこだわる「黒い吉野家」
あなたの近くに、「黒い吉野家」は出店していますか?
黒い吉野家とは、「クッキング&コンフォート」という業態の吉野家のことで、看板が黒いことから、そう呼ばれています。おしゃれな外観でテーブル席が多く、ドリンクバーもあるので、郊外の家族連れを狙うタイプのお店です。
価格はオレンジの吉野家と同じですが、事前会計になっていて、牛丼はすぐに出るので自分で席まで運び、揚げ物などを頼むとブザーが鳴るベルを渡され、仕上がったら自分で取りに行くスタイルです。
お気づきのように、ホールの人件費をなくして価格を維持しています。儲かるモデルなので、郊外型、ロードサイド型の店舗を少しずつ「黒い吉野家」に変えているようです。
そこに興味を持っていたら、新聞の記事に目がとまりました。記事によると、この店舗はオレンジの吉野家と比べて従業員の歩数が30%ほど減ったそうです。数字にも驚きましたが、それを計っていることにも驚きました。
このように、大手も歩数に注目しています。あなたもキッチンを、営業時間中の歩数に注目して見直すと、対応能力が高まるかもしれません。
タッチパネルや券売機の導入はアリか
人時売上高をよくするために、タッチパネルや券売機を導入するという方法もあります。
タッチパネルは追加オーダーが多いお店、券売機はオーダーが一度だけのお店に向いています。
これらをすすめるとよく、「お客様との接触回数が多いほど、親近感を持ってくれたり仲良くなれるチャンスが増えるって聞いたことがあるんですけど?」といった質問を受けます。
たしかにご指摘のとおり、それが定説、基本です。
ただ、接触回数が多くても、お客に何も感じてもらえていない接客なら、機械化もありだと、私は考えています。