子どもがウソをつくようになるのは信頼関係がないから
親が話を聞こうとすると、特に小学生の子はとっさにウソをつくことがあります。本当のことを言ったら親にどう思われるか怖いからです。
親を怒らせたり、傷つけてしまうかもしれないし、自分が傷つくかもしれない。だから、親が納得するであろう、誰も傷つかない答えを口にする。それがウソになってしまいます。
あと、理由がたくさんありすぎて本当にわからないという場合もあるかもしれません。問題がいろいろあって、これもそれも全部関係しているときは、説明が面倒くさいので適当なウソで誤魔化す、とか。
そうやってウソをついたときに、それが通ってしまったら――親が見逃してしまったり、そのまま受け容れてしまったりすると、ずっとウソをつき続けるんじゃないでしょうか、という問いもよくいただきますが、信頼関係があれば子どもはウソをつきません。
信頼関係がないから、ウソをつかなきゃいけない状況になっている。
そういうコミュニケーションになってしまっているからです。
この場合は、まず親がご機嫌になることから始めるのがベストです。ウソをついてしまう状況に陥っている子どもと真正面から向き合ってコミュニケーションをとろうと必死になるより、今の状態を脱することが大事だからです。
思春期の子どもとの向き合い方
ウソに関して言うと、思春期になると、またややこしくなってきます。自我が芽生えているので「わかってほしくない」というのが入ってくるからです。俺(私)のことをあんたにわかられてたまるかよ、と。
でも、自然なことですが、親はわかっちゃうんですよね、生まれたときからその子を見てきているんですから。そして、ズバッと見抜いてしまう。それがまた図星だったりするので、子どもは腹が立ってきて本当のことを言わなくなってウソをつくというケースもあります。
こんなときに、どんな気持ちなのかと聞いても子どもは言いません。だから、お母さんやお父さんがウソだと気がついても言わないであげてください。あえて、思春期の時期は泳がせておく。それもまた大切なことです。
もし質問するとしたら「何かあったの?」「しんどいの?」という感じで聞いてあげるといいですね。